最近、健康食品が流行っています。
水素、ムコ多糖体、ビタミン、ミネラル…。
どれも“身体によさそう”な響きがありますよね。
SNSや広告でも、「これさえ摂れば元気に!」というメッセージがあふれています。
でも、ふと感じることがあります。
それって本当に「今の自分」に必要なものなんだろうか?
なんとなく、こじつけのような違和感を覚えることもあります。
「とりあえず摂っておけば安心」という気持ちが、いつの間にか“目的”になってしまっているような…。
🎯 健康は目的ではなく“手段”
漢方でも健康食品でも、大切なのは“何のために”使うかという目的です。
「健康になること」がゴールのように語られることが多いですが、実は健康は目的ではなく“手段”。
その人がやりたいことを叶えるための土台であり、人生を支える力です。
たとえば、
「もっと仕事に集中したい」
「子育てを楽しみたい」
「趣味を続けたい」
そんな“暮らしの目的”があってこそ、健康は意味を持ちます。
だからこそ、摂るもの・選ぶものには“方向性”が必要なのです。
🧭 処方には“方位”がある
漢方では、処方には“方位”があります。
これは「どこに向かって整えるか」という方向性のこと。
たとえば、
・巡らせる(気血水の流れをよくする)
・補う(不足しているものを足す)
・冷ます/温める(熱や寒のバランスをとる)
など、目的によって選ぶものが変わります。
健康食品も同じです。
「何を摂るか」だけでなく、
「何のために摂るか」
「今の自分に合っているか」
がとても大切。
方向性が見えていないと、せっかくの健康食品も、ただの“足し算”になってしまうかもしれません。
🧪 万人受けする成分の落とし穴
水素やムコ多糖体などは、比較的どんな体質の人にも使いやすい印象があります。
現代は、脂溶性毒が蓄積しやすく、活性酸素が発生しやすい環境です。
そのため、ムコ多糖体は脂溶性毒の排出を助ける成分として、 水素は活性酸素の害を軽減する成分として、比較的“万人に使いやすい処方”といえます。
また、隠れ栄養失調が多い現代では、ビタミンやミネラルの補給も大切です。
ただ、ここで忘れてはいけないのが、“循環”の視点です。
気・血・水の巡りや、五行のバランスが整っていない状態では、 どんなに良い成分を摂っても、うまく吸収されなかったり、 かえって負担になることもあります。
たとえば:
・冷えが強くて巡りが悪い人が、鉄分だけを摂っても吸収されにくい
・胃腸が弱っている人が、栄養価の高いものを摂っても消化できない
そんなケースは、実際によくあります。
逆に、こうした目的が曖昧なまま「なんとなく身体によさそう」で摂ってしまうと、 巡りが悪い状態では吸収されず、かえって滞りを助長することもあります。
だからこそ、まずは巡らせる・整えるということを意識することが大切です。
そのうえで、必要な成分を“目的に沿って”選ぶことが、からだにとってのやさしい選択になります。
※活性酸素や脂溶性毒については、以前の投稿でも詳しくご紹介しています。
気になる方は👇からチェックしてみてくださいね🌿
🌿 からだの声を聞くことから始めよう
薬膳や漢方の視点では、その人の今の状態と、向かいたい方向を見ながら、 必要なものを“引き算”したり、“巡らせる”ことも大切にします。
足りないものを補うだけでなく、滞っているものを流す、余分なものを減らす。
それが「方位を持った処方」です。
健康食品を選ぶときも、
「これは何のために?」
「今の自分にとって、どんな方位に向かう処方なのか?」
そんな問いを持ってみると、選び方が変わってくるかもしれません。
✨ まとめ
健康食品も漢方も、ただ“よさそう”だからではなく、 今の自分にとって、どんな方向に整えてくれるものなのか?
その“方位”を意識することで、選ぶ力が育ちます。
そして何より、健康はゴールではなく、自分らしく生きるための土台。
その土台をどう整えるかは、誰かの正解ではなく、あなた自身の“方位”から始まります。
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