薬膳って、食材の性質を覚えるもの──
そんなイメージがあるかもしれません。
「寒性」「熱性」「平性」…たしかに分類はあるけれど、実はもっとシンプルで、もっと感覚的なものなんです。
その鍵になるのが、「陰陽」と「フラクタル構造」。
🌀 陰陽は“流れ”を感じるための地図
陰陽とは、世界のあらゆるものを「対になる性質」で捉える考え方。
でもこれは、単なる分類ではなく、今の自分の“状態”を見つけるヒントなんです。
たとえば──
朝は陽、夜は陰
春は陽の始まり、秋は陰の入り口
活発な人は陽寄り、疲れやすい人は陰寄り
外に出たくなる日は陽、こもりたい日は陰
このように、陰陽は「今の自分の状態」や「季節の流れ」を読み解くヒントになります。
🌿 フラクタル構造で、薬膳が“自分ごと”になる
陰陽の性質は、自然界から食材、身体、気分にまで、似たような“かたち”や“流れ”として繰り返し現れます。
これが「フラクタル構造」──
大きな世界(自然)と小さな世界(人間)に、相似のパターンが宿るという考え方です。
たとえば:
地球が冬になると空気が冷える → 人の身体も冷えて、温める食材が欲しくなる
太陽が強く照ると地表が熱を持つ → 人の身体もほてって、冷やす食材が心地よくなる
雨が続いて空が重くなると → 人の気分も沈みやすくなり、白いごはんがしみる
森が乾いて葉がしおれると → 人もイライラしやすくなり、潤す野菜や果物が欲しくなる
こうして見ると、自然・食材・身体・気分が、スケールの違う世界で同じ陰陽の“かたち”を繰り返していることに気づきます。
だからこそ、「何を食べたらいいか」は、知識よりも“自分の感覚”でわかるようになるんです。
🍽 食材は、からだの声に寄り添う“かたち”
薬膳では、「今の自分の状態」に合わせて食材を選ぶことが大切。
でもそれは、難しい理論を覚えるというより、自分のからだの声に耳をすませること。
たとえば──
手足が冷たい日は、根菜やスープがしみる
ほてって眠れない夜は、みずみずしい果物が心地よい
なんだか気持ちが沈む日は、白いごはんがほっとする
こうした感覚は、すべて「陰陽の流れ」とつながっています。
そしてその陰陽は、自然界から食材、身体、気分にまで繰り返し現れる──フラクタルな世界なんです。
食材は、ただの栄養ではなく、自分の状態を映す“かたち”。
だからこそ、薬膳は「覚えるもの」ではなく、「感じるもの」なのかもしれません。
🌿 虎徹堂が伝えたい、薬膳のまなざし
虎徹堂薬局が大切にしているのは、「自分で感じて、自分で考える力」です。
薬膳は、食材の性質を暗記するものではありません。
「今日は冷えてるな」「なんだかイライラするな」──そんな自分の声に気づくこと。
そして、「じゃあ、どんな食材が合うかな?」と考えてみること。
冷えているなら、陽の力を持つ食材で温めてみる
ほてっているなら、陰の力を持つ食材で鎮めてみる
揺れているなら、陰陽のバランスを整える穀物で安定させてみる
そんなふうに、自然の流れと自分の感覚をつなげていくことが、薬膳の第一歩。
そしてそれは、知識よりも「感じる力」や「考える力」を育てることなのかもしれません。
薬膳は、“自分のからだと対話する知恵”。
虎徹堂は、その対話をそっと後押しする場所でありたいと思っています。
🍵 ゆるっと東洋医学教室について
そんな思いから、虎徹堂では「ゆるっと東洋医学教室」をはじめました。
むずかしい理論を詰め込むのではなく、 季節のこと、食材のこと、からだのこと──
日々の暮らしの中で、東洋医学の視点を“ゆるっと”取り入れるための教室です。
「陰陽って、なんとなくはわかるけど…」
「薬膳って、もっと自由に考えていいの?」
「自分の体質って、どうやって見つけるの?」
そんな疑問や興味を、気軽に話せる場をつくっています。
お茶を飲みながら、季節の話をしながら、 “感じて、考えて、選ぶ”薬膳の入り口を、いっしょに見つけてみませんか?
薬膳は、からだと心の声に耳をすませる“対話の知恵”。
虎徹堂は、その対話をそっと後押しする場所でありたいと思っています。
季節のこと、食材のこと、からだのこと──
日々の暮らしの中で、東洋医学の視点を“ゆるっと”取り入れてみませんか?
📘「ゆるっと東洋医学教室」では、 薬膳の入り口を、感じながら、考えながら、いっしょに探していく時間をお届けしています。
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