薬膳では、食材をただ「身体にいい・悪い」で判断するのではなく、体質や季節、五臓の働きに合わせて選ぶことが大切です。
その基本となるのが「陰陽」と「五行」の考え方。
実はこの陰陽の構造は、自然界から食材、そして私たちの身体に至るまで、フラクタル(相似形)のように繰り返されているのです。
今回は、薬膳の基本である陰陽と季節の関わりについてわかりやすく解説します。
① 食材の陰陽とは?
薬膳では、食材を「陽性」「陰性」に分けて考えます。
陽の食材:身体を温め、気を外へ発散させる 例:生姜、ねぎ、羊肉、唐辛子
陰の食材:身体を冷やし、潤いを補い、内側に気をためる 例:きゅうり、スイカ、豆腐、梨
この性質を知ると、体調や季節に合わせてバランスの良い食事が可能になります。
👉 例えば、夏の暑さでのぼせやすいときは陰性のスイカやきゅうりでクールダウン、 冬の冷えには陽性の生姜や羊肉で身体を温める、といった工夫です。
② 季節・五臓と食材の関係
薬膳では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)と、感情である五志、そして季節の変化も食材選びに影響します。
春(肝・怒):解毒・発散 → 気を巡らせる食材(セリ、春菊など)
夏(心・喜):清涼・潤い → 熱を冷ます食材(トマト、緑豆、苦瓜など)
長夏(脾・思):補気・消化 → 消化を助ける食材(かぼちゃ、山芋など)
秋(肺・憂):潤い・収斂 → 乾燥を潤す食材(梨、白きくらげ、れんこんなど)
冬(腎・恐):温め・補精 → 身体を温め、精を補う食材(黒豆、くるみ、海産物など)
このように、季節や体質に合わせて食材を選ぶだけで、身体のバランスを整えることができます。
③ 陰陽のフラクタル(相似形)の視点
陰陽の考え方は、フラクタル(相似形)のように大きな視点から小さな視点まで繰り返されます。
大きな陰陽:動物性(陽) ↔ 植物性(陰)
中くらいの陰陽:穀類(米=陽、小麦=陰)、調理法(加熱=陽、生食=陰)
小さな陰陽:同じ植物でも部位による違い(人参の葉=陰、根=陽 など)
自然界のリズムは、身体や食材の性質にも相似形で反映されています。
この視点を持つと、食材選びがより楽しく、かつ自然に身体を整える方向へ向かいやすくなります。
④ まとめ
食材選びは「陰陽・五行・季節のリズム」を意識すると効果的
陰陽の構造はフラクタルのように大小さまざまな視点で繰り返される
薬膳を学ぶと「身体にいい食べ物」ではなく「自分や季節に合う食べ物」を選べるようになる
当薬局では、体質や症状に合わせた食養生や漢方のアドバイスを行っています。
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